伊藤晴 ソプラノ・リサイタル

　前半は、フランス留学時に主に勉強し、いつかご披露できればと思っていたドビュッシーの歌曲を始め、美しく耽美なプログラムでまとめました。
　後半は、藤原歌劇団のスターテノール村上敏明さんをお招きして、オペラ『蝶々夫人』ハイライトを中心にドラマティックな世界をお楽しみいただければと思います。

伊藤晴（ソプラノ）Hare Ito, Soprano
　三重大学卒業。武蔵野音楽大学大学院修了。パリ地方音楽院修了。ミラノ、パリで研鑽を積む。第9回藤沢オペラコンクール第2位。第82回日本音楽コンクール入選。サル・プレイエルでのパリ管弦楽団アカデミーコンサート、マントヴァ歌劇場でのヴェルディ・ガラコンサート等各地で演奏会に出演。
　日本オペラ連盟文化庁新人育成公演「修道女アンジェリカ」アンジェリカ、みなとみらい小ホールオペラシリーズ・プーランク作曲「声」、Hiʼs Opera Company「みすゞ」(世界初演)みすゞ、丹波明作曲「白峯」(世界初演)待賢門院、スカルラッティ作曲「ジュリエッタとロメオ」(日本初演)ジュリエッタをはじめ、初演作品の出演も多く、2014年藤原歌劇団に「ラ・ボエーム」のムゼッタでデビュー後、2021年ミミでも出演し高い評価を得た。藤原歌劇団では他に「カルメン」ミカエラ、「椿姫」タイトルロール、「愛の妙薬」アディーナ、また2021年藤原歌劇団・NISSAY OPERA「蝶々夫人」タイトルロールでの活躍は、一層高く記憶に残る。日本オペラ協会公演では「天守物語」亀姫、「夕鶴」つう、など何れも好評を得ている。
　コンサートにおいても2015年セイジ・オザワ松本フェスティバル「第九」のソリストに抜擢、引き続くロームシアター京都竣工式に於いても小澤征爾指揮の下ソリストを務める他、チョン・ミョンフン指揮「カルメン」フラスキータ、A・バッティストー二指揮「カルミナ・ブラーナ」等著名な指揮者との共演も多く、「メサイア」、モーツァルト「レクイエム」、グノー「聖セシリア荘厳ミサ」他、NHKニューイヤーオペラコンサートやNHKナゴヤニューイヤーコンサートにも出演し、活躍の場を広げている。藤原歌劇団団員。日本オペラ協会会員、愛知県立芸術大学、名古屋音楽大学各非常勤講師。

村上敏明（テノール）Toshiaki Murakami
　国立音楽大学卒業。日本オペラ振興会オペラ歌手育成部第17期生修了。第13回フランチェスコ・アルバネーゼ国際声楽コンクール優勝。第9回マダム・バタフライ世界コンクールグランプリ優勝をはじめ、15のコンクールで優勝・上位入賞を果たす。国内でも、第40回日伊声楽コンコルソ第1位、第35回イタリア声楽コンコルソ・シエナ大賞など多数受賞。
　藤原歌劇団には、05年「ラ・トラヴィアータ」のアルフレードでプリモデビュー。以後「蝶々夫人」ピンカートン、「ラ・ボエーム」ロドルフォ等、当団のプリモテノールとして活躍している。日本オペラ協会には、「葵上」光源氏、「夕鶴」与ひょうに出演し、日本オペラの分野でも10以上の役で高評を得ている。
　その他、新国立劇場には「黒船」領事、「ジャンニ・スキッキ」リヌッチョ等、びわ湖ホール「ホフマン物語」「ラインの黄金」など、主要な役で各地のオペラ公演に出演
し、常に最大級の賛辞を受けている。また、NHKニューイヤーオペラコンサートに連続出演の他、「第九」、「レクイエム」等、コンサート歌手としても活躍している。
　第15回五島記念文化賞オペラ新人賞受賞。藤原歌劇団団員。

仲田淳也（ピアノ）Junya Nakata
　国立音楽大学卒業。2003年より平成17年ど文化庁在外研修員として3年間、イタリア・ミラノ音楽院でC.カメリーニ(スカラ座元音楽監督)氏に師事。帰国後は指揮を星出豊氏に師事し、新国立劇場、藤原歌劇団、日本オペラ協会などのオペラ公演にコレペティトゥア及び副指揮者として参加。2015年より2年間再度渡欧、ドイツ・レーゲンスブルク歌劇場では阪哲朗氏、ウィーン・フォルクスオーパーでは、A.エシュヴェ氏のアシスタントを務める。2012年に「イル・トロヴァトーレ」を指揮し、デビュー後は主にオペラの指揮者・ピアニストとして活動を続けている。
　現在、昭和音楽大学及び大学院講師。2007年より新国立劇場音楽スタッフを務める。