フランツ・リスト「巡礼の年」全曲演奏シリーズ 第2回
イリーナ・メジューエワ ピアノリサイタル
2022年
4/9
(土)
14:00開演
13:30開場
- 出演者
- イリーナ・メジューエワ(ピアノ)
- 曲目
- 巡礼の年 第2年 イタリア S161 / R10b
婚礼
物思いに沈む人
サルヴァトール・ローザのカンツォネッタ
ペトラルカのソネット 第47番
ペトラルカのソネット 第104番
ペトラルカのソネット 第123番
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ダンテを読んで:ソナタ風幻想曲
巡礼の年 第2年 イタリア S162 / R10 補遺「ヴェネツィアとナポリ」
ゴンドラの歌
カンツォーネ
タランテラ
フランツ・リスト「巡礼の年」全曲演奏シリーズに寄せて
19世紀最高のピアニスト、華麗な超絶技巧で一世を風靡したスーパースター・・・、そんなイメージの強いリストは、長いあいだ私にとって謎めいた存在でした。圧倒的なスケールと華やかさの一方で、ある種の近寄りがたさを感じさせる人物。しかし、その作品を演奏する機会が増えると共に、私の中で人間リストへの共感が大きくなっていったのでした。華麗さの奥にひそむ苦悩、深い思索、精神性。その音楽は、哲学的であり宗教的ともいえるほどです。なんという幅広さと豊かさ、そして奥行きの深さ!弾けば弾くほどリストは面白い、そんなふうに今は感じています。
今回のシリーズでは、リストの代表作「巡礼の年」を取り上げます。作曲家が20代の頃に訪れた外国の印象を音で綴った「第1年《スイス》」と「第2年《イタリア》」。そして、後半生、聖職者となってから書いた「第3年」。互いに性格の異なる三つの曲集それぞれにテーマを設け、ときに他の作曲家の作品も交えながら、全曲(全3年)を演奏します。リストの魅力を一人でも多くの方に味わっていただけることを願っています。
イリーナ・メジューエワ
イリーナ・メジューエワ Irina Mejoueva, Piano
ロシア出身。モスクワのグネーシン特別音楽学校とグネーシン音楽大学(現ロシア音楽アカデミー)でウラジーミル・トロップに師事。1992年ロッテルダム(オランダ)で開催された第4回エドゥアルド・フリプセ国際コンクールでの優勝後、オランダ、ドイツ、フランスなどで公演を行う。
1997年からは日本を本拠地として活動。2002年、スタインウェイ・ジャパンによる国内コンサートツアー。2003年、サンクトペテルブルク放送交響楽団と日本国内4都市で共演したほか、2005~06年にはザ・シンフォニーホール(大阪)で4回にわたるリサイタル・シリーズに出演。2006年からは毎年京都でリサイタルを開催。日本デビュー20周年を迎えた2017/18年のシーズンには東京文化会館・小ホールでシリーズ演奏会(全3回)を開催するなど、精力的な演奏活動を展開している。
これまでにロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、プラハ交響楽団、ロシア・シンフォニーオーケストラ、高雄市交響楽団(台湾)、日本フィルハーモニー交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団、東京都交響楽団、読売日本交響楽団、オーケストラAfiA、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、セントラル愛知交響楽団、京都市交響楽団、日本センチュリー交響楽団、大阪交響楽団、兵庫芸術文化センター管弦楽団、テレマン室内管弦楽団、九州交響楽団、広島交響楽団、山形交響楽団などと共演。
CD録音にも精力的で、これまでに多数のアルバムをリリース。「ショパン:ノクターン全集」(若林工房)は2010年度レコードアカデミー賞(器楽曲部門)に輝く。2006年度青山音楽賞受賞。2015年、第27回ミュージック・ペンクラブ音楽賞(クラシック部門、独奏・独唱部門)受賞。
著書に「ピアノの名曲 聴きどころ 弾きどころ」、「ショパンの名曲」(いずれも講談社現代新書)。
オフィシャルサイト: http://www.mejoueva.net/