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2020.3.1 ベートーヴェン弦楽プロジェクト 第8回



中木健二さんのプロデュースによる、ベートーヴェンの弦楽のための室内楽作品全曲演奏シリーズ。その第8回は、弦楽三重奏のための大作と、第5回でも取り上げた弦楽四重奏曲第13番Op.130のフィナーレに「大フーガ(Op.133)」を置いたバージョンでの再演でした。

中木さんも3月出演予定のコンサートがほとんどキャンセルされ、この日は「キャンセルされた公演の分まで思いを入れて音楽に向かいます」と直前に話していましたが、まさにそのとおりの演奏に。弦楽三重奏曲はまだベートーヴェンが若い頃の作品ですが、晩年の多楽章形式の弦楽四重奏曲の大作につながる予感を持った作品。そしてまさにこの弦楽三重奏曲の延長上にあるカルテット第13番。2度目の宗次ホールでの演奏ということもあってか、よりこまやかにしてスケールの大きな演奏。終楽章の大フーガは期待通りの熱演。このシリーズの通例ならばこれでアンコールなしで終わるところですが、この日は、いまの社会状況に思いを致し、再び第5楽章「カヴァティーナ」を演奏。祈りの声のような旋律とコラールは、深くご来場のお客様の心に届いたことと思います。

このプロジェクトの最終回。第9回は11月29日(日)15時開演の予定です。発売開始のお知らせは、追ってご案内いたします。



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