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2020.2.23 ベネヴィッツ弦楽四重奏団



素晴らしい弦楽四重奏団が多数ひしめくチェコの音楽界の中でも3本の指に入る、いま充実した活動を繰り広げているベネヴィッツ弦楽四重奏団。今回が宗次ホール初登場です。彼らの世代には、切れ味の鋭さとダイナミクスの幅を持ち味とした団体がたくさんありますが、このベネヴィッツ弦楽四重奏団はそういったところよりも、他のチェコの団体にも特有な、響きの温かみと調和がとにかく美しいカルテット。時折ヴィブラートを控えめにしたリードオルガンのような和音が聞こえてゾクッとします。難曲として知られるスメタナの第2番は、圧倒的な説得力。そしてモーツァルトとベートーヴェンも、中庸でありながら新鮮味のある演奏。アンコールはナチスの迫害を受けてなくなったチェコのユダヤ系作曲家、シュールホフの「5つの小品」から、「タンゴ・ミロンガ風」と「タランテラ」。こちらは楽譜を細部まで読み込み、再度即興で組み立て直したかのような鮮烈な演奏でした。



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