2019.11.11 ひばり弦楽四重奏団
漆原啓子(第1ヴァイオリン) 漆原朝子(第2ヴァイオリン)
大島亮(ヴィオラ) 辻本玲(チェロ)
漆原啓子さんといえば、東京・御茶ノ水にあった日本の本格的室内楽ホールの魁、カザルスホールを拠点とした「ハレー弦楽四重奏団」のメンバーとしての活躍をご記憶の方も多いと思います。それ以来しばらくの後、2018年、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲演奏にも取り組む意気込みで立ち上げたのがこの「ひばり弦楽四重奏団」。その名前の由来は4人の頭文字 Lei(Rei) Asako Ryo Keiko を足して "LARK"(=ひばり)から。
この日はベートーヴェンの2曲の間に、この程完成したファースト・アルバムにも収録されたラヴェルの作品を。4人が4人共ソリストとしての実力と室内楽奏者としての経験豊富な奏者があつまり、それぞれのパートが描くラインに曖昧なところがなく、これまでに聴いたことがないようなバランスで浮き彫りになる細部のニュアンス、全員でのユニゾンでの一塊となった響き・・・などなど、このカルテットで他の作品も聞いてみたいと思わせる個性がすでに強く打ち出されていました。アンコールはドビュッシーの弦楽四重奏曲より第2楽章。