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2019.11.12 第10回四季の日コンサート



11月12日を「四季の日」と定めてからもう10年。元はと言えば、代表の宗次徳二氏が結婚前の1970年4月18日に妻の直美さんに、自身がクラシック好きになるきっかけとなったヴィヴァルディの「四季」のレコード(イ・ムジチ/アーヨ盤)をプレゼントしたことから。この日にカップルや夫婦で「四季」を聴き、四季の移ろいを二人で力を合わせて歩んでもらおうということで開催しておりますが、これをきっかけに、クラシック・コンサートもいいねと思ってくださる人を増やしたいという思いも同時に込められています。そして、ソリストは、宗次コレクションから楽器を貸与中の若手を中心に起用しているのもユニーク。今回のソリスト、岡本誠司さんはまだ小学生の時に宗次ホールの舞台を踏み、その後宗次エンジェルヴァイオリンコンクールでの入賞から、更に世界の舞台へと羽ばたいた、今注目の若手。J.S.バッハ国際コンクールで日本人初の優勝を果たしたということで、バロック音楽も得意としていらっしゃいます。

そのヴィヴァルディの四季はまず並び方からして独特。ヨーロッパではこういう配置でバロック音楽を演奏することは最近よくあることなんですよ、と岡本さん。ソリストとコンサートマスターのアイコンタクトが取りやすく、さらにソリスト一緒にソロを演奏することが多いチェロが真ん中に客席を向いて座っていて、ソリストは背中から中低音の支えを感じながら演奏できる・・・と、メリットが多いのだそうです。リハーサルで最初は戸惑いを感じていたアンサンブルのメンバーも、やってみるとこれは意外といいね!という反応。

配置以外にも、岡本さんはリハでも昼夜2回の本番でも同じことは二度無い、というほど即興的に装飾を変えたり、あえて音程をずらして洒落っ気をだしたりと、もう自由に「四季」の世界を描いていきます。それに敏感に反応するアンサンブルも見事。ヴィヴァルディの「四季」のイメージがこれで変わったというお客様の声も聞かれました。

さて来年はどんな「四季」になりますか。また楽しみにお待ちいただければと思います。






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