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2019.11.10 波多野睦美&ジュリア・スー



メゾソプラノの波多野睦美さんには、昨年 高橋悠治さんのピアノでシューベルトの「冬の旅」を演奏していただきましたが、それに続く「ドイツリートの夕べ」第2弾。今回は「その演奏を聴いて、この人とならベートーヴェンの歌曲を歌ってみたいと思わされた」という、台湾出身のピアニスト ジュリア・スーさんを迎え、モーツァルトとシューベルト、そして今回演奏会では初めて取り上げるベートーヴェンを間においたプログラム。

波多野さんの演奏会は、毎度コンセプトがしっかりとあり、歌とその合間に挟まれるトークとが一体となって、独特な世界を生み出します。今回も前半がモーツァルトとベートーヴェンを並べつつ、特にベートーヴェンのロマンティックな部分を浮き立たせ、後半は「月光ソナタ」の1楽章のソロで幕を開けるシューべルトの歌曲による夜の世界。深いところから、あるいは高いところから、呼びかけるような声、心の内側に語りかける声、様々な声の微妙な陰影を駆使した波多野さんの歌と、包み込むようなスーさんのピアノ。心地よい時間が流れていきました。

なおこの日のプログラムでのツアーの最後、王子ホールでの公演(現代舞踊つき)はNHK-BSの「クラシック倶楽部」でも収録され、来年2月頃には放送の予定とのことです。





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