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2019.11.8 平井千絵フォルテピアノ・コンサート



この日持ち込まれたのは、1840年製のフランス、プレイエル社の「ピアニーノ」。ショパンがこれと同じモデルの1839年製をマヨルカ島に持ち込んでいたということで、その当時作曲された「24の前奏曲」などの作品と、マヨルカ島に唯一持っていった楽譜がこれだった、と言われるJ.S.バッハの「平均律クラヴィーア曲集」から数曲を盛り込んだプログラムでした。79鍵と現代のアップライトピアノよりも小型で、鍵盤も浅いこのピアニーノ。ですが、その音の独特な風合い、特に低音のゴリッとした雑味や倍音は今のピアノにはない魅力。この楽器の所有者で、修復も行った太田垣さんによると、中のフェルトや弦などは、極力当時のままにしているとのこと。弦も切れていない限りは当時のものを使用しているのは驚きでした。

よく知られた名曲も、当時の楽器で演奏するとまた違った魅力や発見があり、興味深いですね。宗次ホールでは今後もこういった歴史的な楽器によるコンサートを度々企画していますので、そちらもぜひ足をお運びください。





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