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チェコの名手、マルティン・カシーク ピアノ・コンサート【8/19】


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8月19日のスイーツタイム・コンサートに出演したのは
チェコのピアニスト、マルティン・カシークさん。
チェコというと弦楽器のイメージが強いのですが、
ヨセフ・ハーラ、ヤン・パネンカ、ルドルフ・フィルクスニー・・・など
巨匠と呼ばれるピアニストを多く輩出しています。
これらのチェコのピアニストに共通するのは、
派手な効果を狙ったはったりとは無縁の、職人的で手堅い音楽運び。

カシークさんは1975年生まれ。
現在プラハ音楽院の院長を務めるイヴァン・クランスキー氏に学び
チェコのピアニズムを継承する若き名手という位置づけです。

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演奏会はドヴォルザークのユーモレスク。有名なあの旋律を含む2曲で幕開け。
そして、ノヴァーク、ヤナーチェク、マルティヌーと
チェコを代表する作曲家の、民族的な素材を使った作品が並びます。
休憩を挟んで後半はショパン。
音色、強弱の落差、フレーズの大きさ・・・それらが思いつきと言うのではなくて
すべて手中に収められ、作品に語らせてゆくような演奏でした。
自然で無理が無いのに、個性的。チェコを代表する若手という評判に偽り無し。

アンコールにショパンのノクターンと
やはりチェコの作曲家、スラヴィツキーの激しい現代的な曲「トッカータ」で締めました。
カシークさん、このスラヴィツキーの作品を演奏するということに
使命を感じていらっしゃるとのこと。
「自宅のピアノはスラヴィツキーさんが生前使っていたものなんですよ」と。

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終演後、演奏に魅了されたお客様がCD売場に詰め掛け、
サイン会の列も予想以上に伸びました。
日本ではまだまだ名前が知られず、
お客様からも「期待以上です、こんな人どうやって見つけてきたんですか」という質問も。
しかし、プラハでは数年前からもう大人気の有名ピアニストだそうです。
なかなか日本までそういう情報は入ってこないのですが・・・。

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おひとりずつ丁寧に対応するカシークさん。
とてもフランクな人柄に、皆さん感激。

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最後に宗次オーナーと。
「こんなホールとピアノ、プラハに無いよ!素晴らしい」とお褒め頂きました。
またの来演を楽しみに待っています、とお話して、
この後カシークさんは大阪へ向かいました。

(スタッフ/にしの)


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