「初来日の大物」オライオン弦楽四重奏団と関本昌平さん(3/11)
3月11日に来演したのは
25年以上の長いキャリアがありながら
これまで来日がなかったアメリカのベテラン、オライオン弦楽四重奏団。
名古屋公演の2日前、東京公演での演奏は朝日新聞紙上で
「都会的なスマートさよりも、懐かしく温かいニュアンスにあふれた演奏」
と好意的に評価されていました。こちら
「本拠地はニューヨーク」というとバリバリの現代的、都会的なイメージが
どうしてもついてしまいますが、
確かに彼らの演奏はそういったものとは無縁ですね。
ヴェーグQやグァルネリQに習ったこともあるということですから、
アメリカのクァルテットでありながら
実はヨーロピアンな響きを持っている団体なのです。
今回、後半のシューマン「ピアノ五重奏曲」で共演する関本昌平さんは
2005年のショパン国際コンクールで山本貴志さんと並び、第4位入賞。
最近はニューヨークで研鑽を積んでおり、
このオライオン四重奏団との共演も
関本さんの方から是非との申し入れで実現したのだそうです。
もう既にニューヨークでも公演し、日本でも何度か回ってきた後の名古屋公演。
リハーサルも全部と押すことはしないで、
気になる部分を再チェックする感じ。
そういえば、リハーサル前に面白いことがありました。
一斉にスマホでピッチの確認する人たち・・・
ものすごい普及率ですね。
しかしみんなで計らなくても……機種によって個体差でもあるのかいな。
日本では普段コンサートピアノは大抵A(ラ)=442Hzを基準に調律しますが、
アメリカではこれが440Hzだったりするので、
その確認を怠りなく、ということなのでしょうかね。
サテ本番。
カルテットからのアナウンス
「震災の犠牲者にこれから演奏する
“ベートーヴェン 弦楽四重奏曲 第16番”の第3楽章を捧げる」
という旨のごあいさつの後に演奏が始まりました。
ベートーヴェンの最後のカルテットに続いて
バルトークの最後のカルテットが演奏されて前半が終了。
後半のシューマンは、上品で落ち着いた音楽運び。
いたずらに先を急がず、しっかりとした聴き応えを残す演奏でした。
終演後のサイン会。
関本さんは親しい方とのご挨拶で着席が遅れてます。
最後に舞台上で。
ちなみに一番左とその隣の方はご兄弟。
体型で判りますか・・・(笑)
(スタッフ/にしの)