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遥かモンゴルからやってきた馬頭琴と歌の共演


本日2月28日のスイーツタイムコンサートは
内モンゴル出身の二人の素晴らしい演奏家を迎えて
雄大な音楽を存分にお楽しみいただきました。

馬頭琴の李波(リポー)さんとテノールの包金鐘(ボウ・ジンゾン)さんのお二人。
まずは民族衣装でモンゴルの民謡を・・・

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リポーさんはアメリカでも大学教授に招かれるなど
国際的に活躍する馬頭琴の世界的第一人者。
今日演奏された自作の「遥かなるオトゥールへ」・・・これは
モンゴルの馬頭琴コンクールでも良く演奏される
いわばヴィルトゥオーゾピース。
とても人気が有る、馬頭琴を学ぶ人の憧れの曲だそうです。
それだけでなく日本の八木節なども演奏。
(本番では演奏されませんでしたが
 リハーサルでは「白鳥の湖」や「夢のあとに」なども・・・
 馬頭琴の表現力に驚き、痺れました。)

ボウさんは、内モンゴルでなんと電気学校の先生をしていたこともあるという
超異色の肩書き。声の良さを認められて現地の合唱団に入団し、
そこでまたスターになって
2001年に愛知県立芸術大学に留学。2007年に大学院を修了。
大学では日本語はもちろん、歌手としてイタリア語をはじめ様々な言語の曲を勉強し、
今ではオペラにも出演しています。
今日もプッチーニの名曲「誰も寝てはならぬ」や、
レオンカヴァッロのオペラ「道化師」から“衣装を着けろ”などを熱唱。
「荒城の月」では得意の草笛も聴かせてくれました。
(葉っぱ1枚でこの音!?という驚きの音です。)
こちら、能楽堂で演奏時の動画が見れます!


アンコール前には
日展評議員なども務める彫刻家の稲垣克次先生から
リポーさんをイメージした像のお披露目!!

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アンコールの時には傍らに・・・

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コンサート後、近くで写真を撮らせて頂きました
ちゃんと馬頭琴だ!!

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さて、その頃ホワイエは大混雑。
ファンの方でもみくちゃになっています。

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丁寧にお一人ずつサインをするリポーさん。

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ところで馬頭琴という楽器について、リポーさんの解説もありました。
通常の弦楽器は金属やナイロンの弦を張って、弓が馬のしっぽの毛で出来ているのですが、
馬頭琴の場合は弦も尻尾の毛をまとめて張ったものなんだそうです。
2本の弦があって、低いほうが160本、高いほうが120本。
昔は売っていなかったので、馬を見つけては尻尾の毛を抜いていた(危険!)とのこと。
この写真でわかるでしょうか? ちょっときしめんのように平たくなっています。
(楽器の孔が馬の形なのもおしゃれ!)

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そして二胡のように完全に指板から弦が離れて張られていて、
一番下は三ツ編みになって楽器に結わえられています。

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馬頭琴、というくらいですからもちろん馬の頭が乗っているのですが
(額の白い部分もポイント!)
実はその下には赤い目をした龍もいます。
まるで龍が白い弦を吐いているように見えます。

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最後にピアノの北川さんも加わって記念撮影。

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終了後はホール近くのモンゴル料理店で打ち上げをしたそうです。
このお店、部屋にまるごとモンゴルのテント「パオ」が組み立てられていて
楽しいですよ。名古屋の町の真ん中でモンゴル気分。民族衣装もコスプレ可能です。
モンゴル料理のシンキローさん(公式サイトがダウンしているのでぐるなびへ)

クラシックを中心に据えている宗次ホールですが
たまにはこんな異色のクラシックも・・・
明日2月29日はペルー音楽、3月6日はアイルランドの叙情歌
ここしばらく音楽の世界旅行が続きます。
是非クラシックは苦手という方にも覗いていただければ!

(スタッフ/にしの)


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