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コンスタンチン・リフシッツの来演が近づいています!!


ベルリンフィルのコンサートマスターに就任した
樫本大進と長年デュオを組む
ロシアのピアニスト、コンスタンチン・リフシッツ。
3月7日に名古屋で久しぶりのソロリサイタルが宗次ホールで開催されます。

コンスタンティン・リフシッツ(表)

公演詳細はこちら

ロシアのピアノ界は本当に層が厚く、
ある一定の間隔で途切れることなく「神童」が世に現れます。
1976年生まれ、13歳でデビューしたリフシッツは、
ちょうどキーシンの次の世代。
二人ともコンクールで注目を集めたのではなく、
すでに10代前半のデビュー時から将来を約束され、
まさにピアニストになるべくしてこの世に生まれてきたような・・・
そんな経歴もとても似通っています。
まだ30代ながら、その音楽は既に巨匠味を帯び、
哲学的な雰囲気さえ漂います。
ある人は「全身全霊でピアノを弾く人」と評しました。
(風貌も既に道を得た達人のような雰囲気ですが・・・。)

そんなリフシッツさんから、
人柄がちょっと垣間見られるようなメッセージが届きました!

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現在、日本では大地震、ヨーロッパでは経済状況の悪化など、
世界中が難しい状況にあります。
このような状況下での音楽が果たす役割、
また音楽家の使命をどのようにお考えになりますか?


「日本は昨年3月に本当に大きな悲劇におそわれました。
そのような時こそ人はより音楽を求めるような気がします。
大変な状況にある時ほど、音楽の果たす役割は大きくなります。
そう考えると、私たち音楽家は、いつになく大きな責任を担うことになります。
ロストロポーヴィチは、「音楽は美の兵隊だ」と言いました。
世界が厳しい状況にあり人々が悲しい出来事に見舞われた時に、
音楽を始め、芸術の力が救いになれると思います。
そのような自覚を持ってステージに立たねばなりません。
何らかの形で、少しでも貢献することができれば幸いです」


あなたのプログラミングにはいつも物語があると思いますが、
今回のプログラムについての物語を教えていただけますでしょうか?


「文学や演劇のように、コンサートプログラムにも主人公がいると私は考えます。 
今回は、モーツァルト、ショパン、ベートーベンという
3人の作曲家の名前がリクエストにありました。
“物語”や“筋”というよりは、プログラムの“構成”に注目して下さい。
プログラムはモーツァルトのソナタニ長調で始まり、
ベートーベンのソナタ「田園」ニ長調で終わります。
ニ長調で“くくる”形です。そして休憩前と後には幻想曲です。
ショパンの4つのマズルカと舟歌は、モーツァルトに近い小品です。
さてこの構成から、どのようなストーリーを聴き手の皆様が感じて下さるか、
私も楽しみにしています」


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本来ならば大ホールを満席にする大物ピアニストが
300席の親密な空間で聴ける・・・これはピアノファンにはたまらないチャンスです。

リフシッツさんの演奏をいくつかリンクします。
(Youtubeが開きます)

シューベルト:即興曲 作品90-1

J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1巻 より 前奏曲 ハ長調 BWV.846

J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1巻 より 前奏曲 変ニ長調 BWV.848

ショパン:ピアノ協奏曲 第1番 より 第2楽章 (室内楽版)


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