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【おすすめ公演 2018年5月(2)】ギエルミ・アンサンブル


イタリアのバロック演奏家兄弟の“あうん”の呼吸

ギエルミ・アンサンブル



5/8(火)
18:45開演
4,000円(学生2,400円)[指定]

 


古楽器によるコンサートのご案内が続きますが、
もう1公演、どうしてもおすすめしたいのが、ギエルミ・アンサンブル。



チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバ、バロック・ヴァイオリンによるアンサンブルです。

ヴィオラ・ダ・ガンバは先ほどご紹介したアルペジョーネと同様、ギターを弓で弾くような楽器ですが、
アルペジョーネが「楽器職人がつくってみた!」といった感じのものであるのとは違い、
歴史的な流れから発展した楽器です。
スペインで生まれ、ルネサンスからバロック期にかけて、ヨーロッパ全土に広く普及し、
18世紀に弦楽器の主役の座をヴァイオリン属に明け渡す前は、合奏や独奏として活躍をしました。
(ヴァイオリン属に対して、ヴィオール属とも呼ばれます)。

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ヴァイオリン属に比べて、音量や音の張りはありませんが、優しくニュアンスに富んだ穏やかな音色は、室内サロンや宮廷、教会などで演奏するのにぴったりでした(ということは、宗次ホールにもぴったり!)。

 では、バロック・ヴァイオリンとはどのような楽器でしょうか?
こちらはヴィオール属よりも新しいヴァイオリン属ではあるのですが、
大きなコンサートホールでの演奏やコンチェルトなどへ対応するため音量や音の張りを求めて改造されていく前の状態のものです。
柔らかく響く素朴な音色が、チェンバロやヴィオラ・ダ・ガンバと溶け合い、極上のアンサンブルとなります。


演奏は、兄がオルガン&チェンバロ、弟がヴィオラ・ダ・ガンバ、そしてその娘がバロック・ヴァイオリン、というイタリアの音楽一族と、3人からの信頼厚い、バッハ国際コンクールでも第2位受賞の経歴を持つコンチェルト・ケルン(ヨーロッパのバロック界を牽引するオケ)のコンサートミストレス、平崎真弓さん。
4人のバロック音楽の名手が、デュオやトリオなどで、光と色彩が織りなすバロック音楽の世界に誘います。

曲目は、バッハのヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタのほかに、
コレッリ、ヴィヴァルディのバロックの名曲や、
フランスの太陽王ルイ14世の宮廷で活躍し、
フランスのヴィオール界のヴィルトゥオーゾの双璧と呼ばれたマラン・マレ(左)とフォルクレ(右)の作品も聴き所。



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220px-Antoine_Forqueray.jpg

↑天使(マレ)                    ↑悪魔(フォルクレ)


マレの演奏は優雅で艶やかな音色から「天使のヴィオール」とよばれ、
かたやフォルクレの演奏は、その気性の激しさや快活で荒々しい音色から「悪魔のヴィオール」と呼ばれました。
天使と悪魔?
ぜひ、ご自身の耳でお確かめ下さい♪






ギエルミ・アンサンブル(表)
ギエルミ・アンサンブル(裏)








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