2018年3月30日

【おすすめ公演　2018年5月（１）】ロバート・ヒル　　チェンバロ・リサイタル

古楽界の最後の大物が初来日！

ロバート･ヒルチェンバロリサイタル

５/５（土祝）
14:00開演
4,000円（学生2,400円） [指定]　

　
　

巨匠レオンハルトの薫陶を受けた大物チェンバリストの遅すぎる初来日です。

ヒルさんのチェンバロの演奏を聴くと、その表現豊かな音楽に驚きます。
チェンバロの演奏はときとして単調に感じられることもありますが、ヒルさんの演奏は万華鏡のようです。
チェンバロは構造上、タッチでは音の強弱をつけることができません。
ですから、アーティキュレーション（それぞれの音の結びつけ方や区切り方）やアゴーギク（テンポを速くしたり遅くしたりと微妙に揺らして、音の表情や動きに変化をつける技法）を駆使して、あたかも強弱があるかのように、変化をつけて演奏します。
ヒルさんの演奏は、この点では随一の名手と言ってよいでしょう。

また、ハーバード大学の博士号をバッハ研究で取得し、25年以上フライブルク音楽大学で教授を務めるなど、研究者として世界的権威でもあるヒルさん。
にもかかわらず時には楽譜をそのまま演奏するだけでなく、自身の創作を交えファンタジーにあふれた演奏を展開することでも有名です。
聞くところによると、ヒルさんの持ち味は「チェンバロの機能を使い尽くす」こと。２段の鍵盤の違い、「レジスター」や「ストップ」と呼ばれる音色を変える装置を使い、これがチェンバロの音？という瞬間を作り出すのがヒルさんの真骨頂。
独創的な装飾音を追加したり、上下の鍵盤を弾き分けたりと、手元の動きからも目が離せません。

世界最高峰の知識とテクニックが融合したロバート・ヒルさんによる、バッハの大作「ゴルトベルク変奏曲」。ぜひお聴きください！