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1916年製のベヒシュタイン・ピアノ



1月24日から26日まで、浜松のピアノ修理会社「冨田ピアノ」さんからお借りしたこの1916年ベルリン製のベヒシュタイン B-200 モデル。舞台上に並べてみると、写真左側の現代のスタインウェイのフル・コンサート・グランドに対して、いかにもボディは華奢です。ピアノの屋根の突き上げ棒などは、チェンバロと同じくらいに細く見えます。足も然り。鋳物でできたキャスターもこれでいいの?というくらい小さい。おそらくこうしたホールで、しょっちゅう移動させたりするのとはちがい、一度おいたらほとんど動かさない家庭での使用を前提にしていたからでしょう。塗装も今のような光沢のある硬いものではなく、すぐに擦り傷がついてしまうような薄いものですが、華奢なボディと相まってピアノの響きを止めることなく、自然に響かせるのはこちらのほうが適しているのかもしれません。

ところで当館ではピアノの搬出入はすべて、お客様が使用される正面階段を使用します。一番のボトルネックは、階段の1階から踊り場までの間の、もっとも上下の幅が狭まっているところ。ここの幅はピアノを梱包したときの長さギリギリ。毎度業者さんのベテランの技に驚嘆してしまいます。



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