1. トップ
  2. 宗次ホール オフィシャルブログ
  3. 終了公演レポート
  4. 2019.11.30 田部京子 ...

2019.11.30 田部京子 ピアノリサイタル



浜離宮朝日ホールで継続中の「シューベルト・プラス」の第5回に連動した今回のリサイタル。前半はシューベルト晩年の「死の気配」濃厚なアレグレット。この短い1曲だけでも、この演奏会全体を支配する雰囲気をもった作品。そしてシューマン「子供の情景」、グリーグ「叙情小曲集より」と、ひとつひとつの音を慈しむような2つの作品が続きます。

メインはブラームス、若き日の大作・・・ピアノソナタ第3番。この一見、難解で複雑、まるで交響曲のような作品でも、詩情豊かにひとつの物語のように進めてゆく田部さんの演奏で聴けば、ギクシャクしたところは皆無。様々な美しい景色を眺めていたら、いつの間にかフィナーレの高揚に到着していたという感覚でした。アンコールは、サイン会でも多くの方が「やっぱりこれですよね!」と田部さんとお話されていた、ブラームスの間奏曲(Op.118-2)と吉松隆さんのプレイアデス舞曲集から「真夜中のノエル」。

次回は6月20日。まだプログラムは思案中とのことですが、ベートーヴェンの記念年ということでなにか特別なものになりそうな予感です。決定次第このウェブサイトでもお知らせいたします。




関連記事