1. トップ
  2. 宗次ホール オフィシャルブログ
  3. 終了公演レポート
  4. 2019.11.1 マリー=ア...

2019.11.1 マリー=アンジュ・グッチ ピアノリサイタル



アルバニア生まれのフランス育ち。ピアノの腕前はもちろん、7カ国語を操り、飛び級でパリ国立高等音楽院の修士課程を16歳で修了した天才少女。すでに日本でも5月の連休に東京で行われる「ラ・フォル・ジュルネ」音楽祭に登場し注目を集めていますが、このようなツアーは今回が初。バッハ=ブゾーニの「シャコンヌ」やフランクの「前奏曲とフーガ、コーラル」ではピアノをあたかもオルガンのように壮大に響かせ、ラヴェルの「夜のガスパール」やリスト「エステ荘の噴水」では七色の音の粒が空中に漂います。21歳にして、はっきりとした自分の音楽を持ち、聴き手を引きこんでいくオーラ・・・只者ではない感じ。数日前にはロンドンの某大手マネジメントに所属が決定したということで、これからますます幅広く活躍されていくことでしょう。

ちなみに、後半の1曲目、本来はショパンの「序奏とロンド」のはずで、ご本人も舞台に出ていく前に「ショパンだよね」と確認していたにも関わらず、始まったのは予定外のリストの「エステ荘」・・・。終演後に本人に確認したところ、プログラムと違う曲を弾いたという自覚がないということがわかって、スタッフ一同驚き・・・。何らかの閃きが降りてきたということなのでしょうか・・・。アンコールも意表をついてバロック音楽、フローベルガーの「トッカータ第30番」を即興たっぷりに締めくくり、バッハに始まったこの日のリサイタルを綺麗に環にして見せたのでした。






関連記事