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ふたたびのヴィオラコンサート


今月2日のセルゲイ・マーロフ&岩崎洵奈さんのリサイタルで
ヴィオラにも興味を持った方に・・・
もちろん最初からヴィオラが聴きたいという方にも
こちらのコンサートはいかがでしょうか。


13日(月・祝) 13:30開演
スイーツタイムコンサートに
ヴィオラ奏者 原麻理子さんが登場!

スイーツ(原麻理子)

彼女は、日本を代表するヴィオラ奏者の一人であり、昨年8月の
ミケランジェロ弦楽四重奏団公演では、チェロの中木健二さんと
共に素晴らしい演奏を聴かせてくれた今井信子さんより
「大きな音楽と、音楽を肌で感じる直感を備えています。
そして日本人には少ない、息の長い音楽性がある」

という言葉を贈られています。

原 麻理子(ヴィオラ)  ***********************
師・今井信子さんの導きによりヴィオラに転向。
江藤俊哉ヴァイオリンコンクール第1位、ブラームス国際コンクール第2位など
国内外でのコンクールで実績を残し、現在はドイツを拠点に活動。
原麻理子オフィシャルサイト

今回ご出演の2人による演奏はこちらで視聴できます。
Paul Hindemith - Sonate für Viola und Klavier in F. op. 11 Nr. 4 (1919)
うっとりされた方はぜひ宗次ホールで生の音をご堪能下さい。


下記は、コンサートを前にヴィオラとの出会いから語っていただいた
インタビューの内容です。

Q1)音楽を始めたきっかけは何だったのですか?
2歳のクリスマスプレゼントに、母方の祖母よりヴァイオリンをもらい
3歳よりヴァイオリニストである伯母に楽器を習いました。

Q2)最初はヴァイオリンを弾いていらっしゃったのに
ヴィオラに変わったのは何がきっかけだったのでしょうか?

桐朋学園の学生は、皆持ち替えでヴィオラを弾くのですが
たまたまヴィオラの首席として桐朋オーケストラで演奏していた時に
今井信子先生がソリストとしていらっしゃいました。
その時にヴィオラを薦めて頂きました。
ヴィオラへの憧れはずっとあったのですが、今井先生に会うまでは
転向は考えていませんでした。今井先生はプライベートでは教えないことで
有名なのですが、そんな中、ヨーロッパの至る所、ベトナム、日本国内で一緒に
旅をさせていただき、音楽家の生活をまざまざと一緒に追体験することができました
その行く先々で色々な方にも紹介していただき今でも大切なネットワークです。
こんなエピソードがあります。夕飯の後、皆で団欒したのち11時半か12時に
「じゃあ麻理子さん。今スケールを弾いてごらんなさい」
こんな事がよくありました(笑)
21歳、まさにその時でしか出来ない体験でした。心から感謝しています。

Q3)原さんから見たヴィオラの魅力とはなんでしょうか?
その暖かく深い音色もさることながら、「人の声に一番近い」と言われています。
私自身も「本音を語れる楽器」だと思っています。

Q4)弦楽器をされている以上、いろいろな室内楽を経験されていると思います。
室内楽とはどのような関わりを?

桐朋学園の学生時代より室内楽が大好きでジュピター・カルテット・ジャパン
【植村太郎・佐橘マドカ(Vn)、原麻理子(Va)、宮田大(Vc)】としても5年間
活動し、ここ宗次ホールでも2007年の1月に今井先生と共に演奏させて頂きました。
その頃の体験、経験、学んだ事はヨーロッパで活動する今も
「核」であり「基礎」となっています。

Q5)原さんから見たピアニスト有吉亮治さんとは?
7年来の演奏パートナーなので、阿吽の呼吸というものが既にあり
絶大に信頼している方です。人間関係の良さも演奏に反映するものだと
思っていますが、人間的な信頼からくるステージ上での
安心感、そしてリスクを冒して挑戦出来る演奏パートナーです。
キャラクターとしては正反対のデコボココンビです。
そうですね。有吉さんは、よく考えて行動する慎重なタイプ。
私は直感で気づいた時には行動している、というタイプ。
でもだからこそ2人のバランスが良く、うまくいっているんだと思います。
2人の共通点は、いい音楽をする。
以外ですと美味しい食事やスイーツで自分たちに
ご褒美をする事。リハーサル期間はご褒美だらけの毎日です。(笑)

Q6)今回の公演の見どころを教えて下さい。
ライフワークともいえるシューマンの作品(今、シューマンの手紙
(クララや友人に宛てた)をドイツ語で読んでいます。
その楽曲・楽章それぞれがあたかも恋文であるかのような
フレーズひとつひとつが彼の言葉や葛藤であるような、そんな表現を
目指しています。)それにクラーク、シューベルトのアルペジョーネ
ソナタといったヴィオラ&ピアノの王道レパートリーが並びます。
ヴィオラソロコンサートでなく、2人で紡ぎだす室内楽的アプローチに
耳を傾けて頂ければ幸いです!


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