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宗次ホールの企画事情&発表から開催までが超短期の公演をご紹介!


宗次ホールは年間300回を超えるペースで主催公演を開催しています。
さて、それらの公演がいつ頃決まっていると思われるでしょうか?

答え・・・宗次ホールの決定から公演日までの期間は
一般的なコンサートホールの半分以下の短さです!!


中にはごく稀に1年以上前に決定している公演もありますが、
平均すると公演日の半年前くらいになってやっと決まります。
ランチタイムコンサートにいたっては公演予定日まで半年を切って
滑り込むものが普通にあります。
例えばオーケストラの定期演奏会なら自前のホールが無い以上
1年前には施設の予約をしなくてはならないわけで、
それよりも前にどんなコンサートを開催するかという中身は
ある程度詰めておかなくてはなりません。
それに比べたらもう信じられないくらい短い準備期間です。

なんだかこう書きますと悠長にやってるなぁと思われるかもしれませんが、
主催公演を連発するというホールは前例も類例もないので
現場はまるでその逆・・・。
常に私の手元にはコンサートのブッキングスケジュール表がありますが、
今年の4月38公演、5月33公演・・・とここまでほとんど毎日詰まっているのに対して、
6月は24公演、7月は21公演、とまだ決まりきっていない公演がいくつかあり、
さらに9月にいたってはまだ9公演という状況。
これが企画に関わるスタッフ3名(うち1名は支配人)のあれやこれや(企業秘密!)で
数ヵ月後にはほぼ毎日埋まることになるというわけでございます。

宗次ホールは個人が設立し、直轄運営するホールという強みを生かし、
時として「普通じゃまず無理」というタイミングでもブッキングすることもしばしば。
そして、そんな公演に特に「聴きモノ」といえるようなものが多い傾向があるんです。

本日ご紹介するのは、いずれも本決まりになってから公演日までの期間が
3ヶ月を切っているもの。
宣伝期間が短いので、なかなか皆さんの目にチラシが触れず
熱心なファンの方もまだノーマークの可能性が高いんではないかと思いますので
この場でお知らせします!!
(そのための長い前置きを失礼致しました。)




まず、3月7日(木)に予定されている
「愛・知・芸術のもり弦楽五重奏団」の演奏会。
2月、3月というと音楽大学の卒業演奏会が一斉に行われますが、
先生も負けては居られません。
この五重奏団は愛知県立芸術大学の弦楽器コースの教員5名からなるグループ。
今回はそこに名誉教授でチェリスト、天野武子さんが加わり、
ブラームスの弦楽六重奏曲 第2番 をメインに取り上げます。

愛知芸術の森(表)再圧縮版

この五重奏団は
チェロの花崎薫さんが准教授として愛知県立芸術大学に着任される前に結成され
立ち上げの公演は宗次ホールで行われました。
その注目度と人気ぶりはすさまじく、
当日券も絶好調で程なく満席になり、
あとから遅れて来場したお客様には補助席で聴いていただき、
一部の方はやむをえず入場をお断りせざるをえない事態になりました。
この立ち上げ公演と同じプログラムでCDも発売されています。

モーツァルト&メンデルスゾーン 弦楽五重奏曲モーツァルト&メンデルスゾーン 弦楽五重奏曲
(2011/01/07)
愛・知・芸術のもり弦楽五重奏団、白石禮子 他

商品詳細を見る



そして、もうひとつ。
同じく3月12日(火)に開催されるのは
「偉大な芸術家の思い出に」という
チャイコフスキーのピアノトリオ曲のタイトルを
そのまま冠した演奏会です。メンバーは・・・

ヴァイオリンは植村太郎さん
三重県桑名市出身、名古屋市立菊里高校音楽科から桐朋学園大学を経て
ドイツで研鑽を積み、現在もベルリンを拠点に活動。
名古屋フィルの客演コンサートマスターとしても知られています。

その植村さんが「以前から共演してみたかった」と言うのが
愛知県春日井市出身、愛知県立明和高校音楽科から東京藝術大学に進み、
現在ベルリン芸術大学留学中のピアニスト、北村朋幹さん。
既に中学生のときから業界の中では「凄い子がいる」と話題になり
2006年 浜松国際ピアノコンクール第4位、2008年 シドニー国際ピアノコンクール第5位、
2005年 東京音楽コンクールで第1位ならびに全部門共通の審査員大賞を受賞しています。
ティエリー・フィッシャーの指揮で名古屋フィルと共演したことでも注目を集めたほか
宗次ホールでは2度のソロリサイタルを開催。

これにロシアのベテラン・チェリスト、レオニード・ゴロホフさんが加わります。
植村さんはハノーファー音楽大学に留学していたときに、
そこで教授をしていたゴロホフさんと知遇を得て、
共演の機会をうかがっていたところ、
見事にこの3月に多忙な3人の予定が合致し、トリオが実現しました。

ピアノトリオ(植村&北村&ゴロホフ)表圧縮版

曲目はゴロホフさんの故国、ロシアにちなむ
2曲のピアノトリオ、チャイコフスキーとショスタコーヴィチ。
北村さんは2011年5月に宗次ホールで
ロシアの若手ホープ、アトリウム弦楽四重奏団と
ショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲を競演し、
若さ溢れる熱演を繰り広げているだけに、
植村さん、ゴロホフさんとどのような絡み合いを聴かせてくれるのか
大変気になるところでしょう。




いずれの公演も既に発売が始まっておりますが
「愛・知・芸術のもり五重奏団」の指定席部分「チャリティーシート」(限定23席)については
2月10日に宗次ホール会員様に向けて先行予約を行い、17日に一般発売を開始します
ので
ご注意下さい。

今後もこうした「滑り込み」コンサートがひょっとしたらまたあるかもしれません。
お手数ですが、こまめに公演情報をチェックしていただけましたら幸いです!

(スタッフ/にしの)


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