インタビュー:久保田巧さん(ヴァイオリニスト)
2月4日に出演する久保田巧さんへの取材が宗次ホールにて行われました。
現在愛知県立芸術大学で週に1度のレッスンを持っている久保田さん。
今回のリサイタルは東京のトッパンホールと名古屋との2箇所で
ウィーンをテーマにしたプログラム。
ピアノのパウル・グルダさんは生粋のウィーン人で、
久保田さんも高校卒業後すぐにウィーンに渡り、巨匠シュナイダーハンに8年間教えを受けていますから
ウィーン仕込みの正統派ヴァイオリニストと言えるのではないでしょうか。
インタビューでは、
「ウィーン訛りのドイツ語がウィーンの作曲家の作品の中に影響を与えていて、
そういう言葉で日常生活する場所に身をおいて演奏することの大切さ」や
パウル・グルダさんの印象など、小一時間では足りないほどのお話でした。
「師匠のシュナイダーハンに会って、日本では「上品にきれいに」と言われて
曲の中身に入り込みにくかったモーツァルトが、実はそうではなくて
体当たりで入り込んでいける音楽なんだと気づかされた。
思っている以上に大きな音楽なんだなって。同じことを
グルダさんと共演していても感じるんですよね。
あわせていると最初私が思っていた“この曲はこういう風になるだろう”って予想を
いい意味で裏切られるんです。
そこに至るまでには、普段何気なく
大体このくらい、というテンポで弾いているところを
改めて“本当にこの速さだろうか?”と問い直していろいろなやり方を試してみたり
メトロノームを使ってテンポを数字で細かく書き込んだりもしますよ。
その結果、作品が一回りも二回りも大きなものに最後は感じられるようになるんです。」
などなど・・・
聴きなれたクライスラーの小品や
モーツァルト、シューベルト、ベートーヴェンと
いずれもウィーンで生まれた作品が
二人の感性によってどのように洗練されて出てくるのか、楽しみです。
(スタッフ/に)
久保田巧&パウル・グルダ デュオリサイタル