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【2018年2月 おすすめ公演(4)】2/25 ケネス・ワイス チェンバロリサイタル


繊細なタッチとフレージング、超安定したリズム
完璧な技巧をもって、オーケストラ並に複雑な
多声音楽の全ての細部に光を当てる演奏…
譜面から、我々の想像を超越する世界を引きだす!

(ディアパソン誌)





バッハの緩やかな楽章、柔らかに創られる旋律線は、まるで歌を聴いているかのよう

(ニューヨーク・タイムズ紙)





クリアな運指、ドラマティックな構築
その装飾音、絶妙なアゴーギグも格別!

(ワシントン・ポスト紙)




ケネス・ワイス チェンバロ

2月25日(日)14:00開演
4,000円(学生2,400円)
[指定]

 
 




世界的チェンバロ奏者、ケネス・ワイスさん。

ニューヨークに生まれ、子供時代にラジオから流れていたニューヨーク・メトロポリタン・オペラ・カンパニーによる、モーツァルトの歌劇からのレチタティーヴォを演奏するハープシコードの音に初めて触れてからその音色に惚れ込んだといいます。

ヨーロッパに移って、古楽復興の歴史を築いた巨匠 グスタフ・レオンハルトに師事。
この経験が自身の音楽家人生に最も影響を及ぼしたとおっしゃいます。
 

「ジャンルに関わらず、色々な種類の音楽を聴きます。
感情面、そして心理的な面の両方に深みがある作品を演奏し、
聴いてくださる方々と共有することに価値を感じるのです」
とお話するワイスさん。

この日はJ.S.バッハと今年生誕350年となるF.クープランによる楽しみなプログラム!

ちなみに膨大なチェンバロのための作品を残したクープランですが、ほとんどの作品にタイトルをつけています。
それは人物の名前からとられていたり、作品を象徴するような単語であったりしますが、中にはいくつか謎めいたタイトルのものが存在します。

例えばこの日演奏される「神秘的なバリケード(Les Barricades Mystérieuses)」(神秘的な障壁、などとも訳されます)、はこの意味深なタイトルからはちょっと想像できないような(?)大変美しい曲。
そもそもバリケードというと攻撃などを防ぐための障害物のこと…でもここでは何か、超えられない壁のようなものを象徴しているのでしょうか?…


ちょっと調べてみると色々な解釈があるらしく、このバリケードは人とのコミュニケーションとの間に立ちはだかる壁のことだとか、過去と現在、そして未来の間の壁のことだとか、果ては美しい女性の目を縁取る睫毛を象徴しているとか…妄想ともとれる解釈が存在しているようです。
もしくは曲を通してほぼずっと鳴らされているシ♭の音が壁(バリケード)ということなのでは?等々、真相が分からないため色々な憶測を呼び、それがかえって「神秘的」な魅力となっているような気すらします。


「(ワイスの演奏)これがまたすばらしい演奏だった。
丁寧にアーティキュレーションやフレーズを作る人で、楽器が良く鳴っていて、一つひとつの音が心に沁み込んでくる。
静かで知的で気品があり、もしかしたら、レオンハルトの弟子のなかで最も師の音楽に近いかもしれない。那須田務/音楽評論家」

兵庫公演はあっさりと完売してしまったそうです。
どうぞお聴き逃しないように!!


チェンバロ、オルガンの巨匠として知られたフスタフ・レオンハルトの愛弟子であり、
そして教育者としても絶大な人気を博すケネス・ワイスさん。
昨年4月に来館し、聴衆の心をわしづかみにした気鋭のチェンバリスト、ジャン・ロンドーさんの師匠でもあります。

ジュリアード音楽院のケネス・ワイスのクラスは、
世界中から訳100人の若手実力奏者が応募しますがしかし、
合格者はたった2名だといいます。

アレグロミュージックさんのサイトには、
こちらもジュリアード音楽院のケネス・ワイスさんの弟子、
ニューヨークをはじめとして世界で活躍するチェンバリスト、濱田あやさんへのインタビューが公開されています。

⇒ 「ケネス・ワイス 来日特集」 その1 その2

とても興味深いお話が読めますので、ぜひあわせてお楽しみください♫



ジャン・ロンドーさんは2017年4月、濱田あやさんは7月に来館。
公演当日の様子はこちらからご覧ください。
 ⇒4/11 ジャン・ロンドー チェンバロリサイタル
 ⇒7/23 濱田あや チェンバロリサイタル 

 



ケネス・ワイス(表)
ケネス・ワイス(裏)




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