【2018年2月 おすすめ公演(2)】2/18 ティモシー・カーター クラリネットコンサート
宗次ホール久々の登場となる、カーターさんです!
2007年から2年間に渡り、名フィル首席クラリネット奏者としても活躍をされていたので、馴染み深い方も多いかと思います。
今回は「クラリネット再発見!」と題して、前半はショパンの前奏曲「雨だれ」や練習曲「エオリアン・ハープ」、「幻想即興曲」等とラフマニノフの作品を、そして後半はバーンスタインとガーシュウィンのアメリカの作品をクラリネットで聴かせてくださいます!
(ちなみに今年、2018年はバーンスタイン生誕100周年!)
ピアノの為に作曲された作品は、当然クラリネットなどの「息継ぎ」を考えて作られているわけではないので、
特にロマン派の作品は、長く紡ぎ出すような旋律が特徴。
これをカーターさんは循環呼吸(息を吐きながら吸うこと。口の中に溜めた息を吐いている間に鼻から息を吸うことによって、呼吸の間も絶え間なく口から空気を吐き出すことができます。)を用いて、演奏されます。
クラリネットの為に書かれた素晴らしい作品もありますが、ピアノやヴァイオリンのためのものに比べると、その数はずっと少ないため、このように編曲作品を積極的に演奏するようになったカーターさん。
やはり曲を選ぶ基準は最終的には「素敵な音楽を演奏したい!」という気持ちが原動力になっているそう。
ピアノはクラリネットに比べて音域が広いので、ショパンの作品を演奏する時などは、ピアノの伴奏パートでその音域をカバーしてオリジナルの良さを残しながら、編曲されるそう。
カーターさんのショパン「雨だれ」はYouTubeでも視聴頂くことが出来ますが、例えば最後の方、「シ♭」の音を単音で長く伸ばすところなどは、ピアノでは一度弾いてしまえばその音は減衰していきますが、クラリネットで表情豊かにその一音を膨らませていく表現は、「クラリネット再発見」のみならず、「名曲再発見」とも言いたくなるような、作品の新しい美しさに気付くきっかけになりそうです。
カーターさんご自身、「元々の編成が最高に素晴らしい、美しい作品たち。これらをクラリネットで演奏することによって、曲の新しい魅力を感じて頂けたら、演奏者としてこの上ない喜びです」と仰っています。
日曜日のお昼スイーツタイムコンサートで是非お楽しみ下さい♪