11/9 ヘンシェル弦楽四重奏団
隅々にまでエネルギーがみなぎった快演。
彫りの深いモーツァルト、深く重くまとわりつくような響きのヴェーベルン、そしてカルテットで表現できる領域のギリギリ一杯を使い、楽譜に込められた全ての感情を音にして解き放ったベートーヴェンの作品131。
最終楽章は綺麗な音も汚い音も全てが渾然一体となって流れる壮絶な演奏・・・。
(実際ヴィオラが「パキッ」とすごい音を立てた! 弓が指板に当たってしまった音と後でわかったのですが、弦が切れたか、駒が割れたかと思いヒヤリとしました。)
新加入のカタリン・デサーガさんはまだメンバー交代して間もないとは思えないほどの一体感。
そして第1ヴァイオリンのクリストフ・ヘンシェルさんと同じく弾き姿が熱い!
二人揃って椅子から落ちそうなほど。
圧倒的なベートーヴェンの後のアンコールは、さらにその上を行く爆演。
シュルホフの5つの小品から「タランテラ風」でやってくれました。
やはり只者ではないカルテット。
ぜひ明日は横浜鶴見、そして14日はトッパンホールでの演奏会。
関東方面の室内楽ファンのみなさん、これ「聴かざるべからざるなり」です。