ウィリアム・ショート ファゴット・リサイタル
2026年
3/7
(土)
14:00開演
13:30開場
- 出演者
- ウィリアム・ショート(ファゴット)桑原志織(ピアノ)
- 曲目
- テレマン:忠実な音楽の師 - リコーダー・ソナタ ヘ短調 TWV 41:f1
アラン・ベルノー:アリュシナシオン (幻覚)
ウィリアム・グラント・スティル:3つの歌
バーナード・ガーフィールド:詩曲
*****
フィリップ・フリードリヒ・ベッデッカー:「ラ・モニカ」によるソナタ
ジェフ・スコット:エレジー・フォー・イノセンス
モーツァルト:歌劇「魔笛」より 第2幕“愛の喜びは露と消え”
アマンダ・ハーバーグ:ファゴット・ソナタ
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発売は11月を予定しています。詳細は決定次第発表いたします。記載内容は変更の可能性がございます。ご了承ください。

メトロポリタン歌劇場首席ファゴット奏者の息づく歌声
今回お届けするプログラムは、ファゴットの偉大なスタンダード・レパートリーと、驚くほど美しく、私にとって特別な意味を持つアメリカの作品を組み合わせました。
バロック音楽と、それが演奏者に与える自由を、私は特に愛しています。テレマン《ヘ短調ソナタ》は、すべてのファゴット奏者にとって馴染み深い、美しい作品です。ベッデッカー《「ラ・モニカ」によるソナタ》は、ファゴットのために書かれた最初期のソロ作品の一つでありながら、非常に魅力的です(奏者にとっても、とても楽しい作品です!)。
アラン・ベルノー《アリュシナシオン(幻覚)》は、20世紀半ばのパリで生まれた作品の中で、私が最も大切に思っている作品の一つです。幻想的でありながら不安をかき立て、技巧的な要素が交互に現れます。
そして、アメリカの作曲家たちによる3つの作品—ジェフ・スコット《エレジー・フォー・イノセンス》、アマンダ・ハーバーグ《ファゴット・ソナタ》、バーナード・ガーフィールド《詩曲》—は、いずれも長年親交のある作曲家によるものです。すべて格別に美しく、アメリカらしい特色を持っています。とりわけ、ガーフィールドは私の師であり、長年にわたってフィラデルフィア管弦楽団の伝説的な首席ファゴット奏者を務め、最近100歳で逝去されました。彼の美しく技術的に優れ、個性豊かな音楽を、皆様にお届けできることを光栄に思います。
ウィリアム・グラント・スティル《3つの歌》は、もともと声楽のために書かれた作品をファゴット用に編曲したもので、アメリカ特有の物語性に富み、情感豊かな音楽表現をお楽しみいただけます。
ファゴットは、人間の声に近いと言われています。メトロポリタン歌劇場管弦楽団の首席ファゴット奏者として、私はこれまで幸運にも世界最高峰の歌手たちと共演する機会に恵まれてきました。これらの経験が、私に与えた影響は計り知れません。美しく心を打つアリア、モーツァルト《魔笛》から “愛の喜びは露と消え”で、ファゴットが持つ声楽的な特性を感じていただければ幸いです。
ウィリアム・ショート
ウィリアム・ショート(ファゴット)
2012年よりメトロポリタン歌劇場管弦楽団首席を務める世界的ファゴット奏者。カーティス音楽院でダニエル・マツカワ、バーナード・ガーフィールドに、ライス大学シェパード音楽学校でベンジャミン・カミンズにそれぞれ師事した。
アメリカ各地のオーケストラで活躍するとともにソリスト、指導者として活動している。これまでデラウェア交響楽団首席奏者をはじめヒューストン交響楽団、デトロイト交響楽団、フィラデルフィア管弦楽団に出演し、ソリストとしてバーモント交響楽団、デラウェア交響楽団、ニューヨーク・クラシカル・プレイヤーズ、ストリングス・フェスティバル管弦楽団と共演。室内楽奏者として、ゴッサム・ウィンド・クインテットを創設。このほかカメラータ・パシフィカ、ドルチェ・スオーノ、MET管弦楽団室内アンサンブル・シリーズでも数多く演奏している。ヴェルビエなど数多くの音楽祭に出演多数。
ジュリアード音楽院、マンハッタン音楽学校、テンプル大学で教鞭を執るほか、天津ジュリアード音楽院客員教授、インディアナ大学およびコロラド大学客員講師を歴任。インターロッヘン芸術キャンプのバラード・フェローや、世界各地でのマスタークラスを通じて、熱心に後進の指導にあたっている。編曲者、校訂者、作曲者としても活動し、作品はセオドア・プレッサー・カンパニーとトレヴコ・ミュージックから出版されている。
2021年まで国際ダブルリード協会理事を務めた。フォックス・アーティストとして、開発に携わったモデル750を愛用している。
桑原志織(ピアノ)
東京都出身。2025年エリザベート王妃国際音楽コンクール(ベルギー)ファイナリスト入賞。2021年アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノコンクール(イスラエル)日本人史上最高位第2位。2019年ブゾーニ国際ピアノコンクール(イタリア)日本人史上最高位第2位、併せてブゾーニ作品最優秀演奏賞受賞。マリア・カナルス(2016/スペイン)、ヴィオッティ(2017/イタリア)共に2位等、圧倒的なパフォーマンスで世界を魅了している。東京藝術大学附属音楽高等学校を経て、藝大1年次に日本音楽コンクール第2位及び岩谷賞(聴衆賞)。2018年東京藝術大学首席卒業。宗次德二特待奨学生。伊藤恵氏に師事。安宅賞、大賀典雄賞、三菱地所賞、平山郁夫文化芸術賞など受賞。同年4月よりベルリン芸術大学大学院に留学し、Klaus Hellwig氏に師事。修士課程及び国家演奏家資格課程修了。スタインウェイ・ベルリン賞受賞。ドゥシニキ国際ショパン音楽祭(ポーランド)など国内外の演奏会に多数出演し、オーケストラとの共演も数多い。2025年デビューCD「桑原志織ピアノ・リサイタル~ブラームス・シューベルト・リスト」をリリース。音楽現代、レコード芸術ONLINEなど各誌で推薦盤に選出される。コモ湖国際ピアノアカデミーに在籍。