パスカル・ロジェ ピアノ・リサイタル
2025年
7/27
(日)
14:00開演
13:30開場
- 出演者
- パスカル・ロジェ(ピアノ)
- 曲目
- ~生誕150周年を迎えるラヴェルの珠玉の作品~
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ/鏡/ソナチネ
*****
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻
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ロジェの弾くドビュッシーとラヴェルはその優雅さと絶妙なニュアンスで、聴衆を魅了した。
演奏は驚くほど正確で、かつタッチは繊細。アーティキュレーション、調性の濃淡にフレージング、全てコントロールされ、輝く音のパレットの上で最上級の味わいで聴かせた。
ロジェのテンポに関する時間的な感覚はまさに魔法のようで、ルバートは絶妙。「月の光」は音が水面を漂うかのように輝き、最大限に保持されつつも濁りは皆無、美しい清澄を持ち合わせた響きであった。
(The Cross-Eyed Pianist, June 2014)
ロジェは、ピアノのハンマー音や木で作られたメカニック、フェルトやワイヤー...といったものを全く感じさせないように変換することができる稀有なピアニストである。彼の出す音は正に魔法のようで、何か極めて軽い液体であるかのように流れる。
(ADELAIDE ADVERTISER, APRIL 2008)
ペダルを多用して“印象派らしい音楽”を創ろうとするピアニストが多い中、音楽をきちんと形作り、自然に息をつぎ、音楽をたゆませることなく、和声の移ろいの瞬間を味わい尽くすロジェの演奏のなんと心地よいことか。
(インディペンデント誌 INDEPENDENT, 3 AUGUST 2005)
パスカル・ロジェ(ピアノ)
パリの音楽一家に生まれ、11歳の時、パリでデビュー。パリ国立高等音楽院を首席卒業後にジュリアス・カッチェンに師事、最も重要な影響を受ける。その後、1971年ロン=ティボー国際コンクールで優勝。一躍脚光を浴び、国際舞台で精力的な活動を開始する。
それ以降、ほとんどすべての世界の主要なコンサートホールに登場。オーケストラでは、パリ管、フランス国立管、ロイヤル・コンセルトへボウ管、ウィーン響、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、スイス・ロマンド管、チューリッヒ・トーンハレ管、オスロ・フィル、ロンドン響、ロンドン・フィル、フィルハーモニア管、ロイヤル・フィル、ニューヨーク・フィル、ロサンゼルス・フィル、シカゴ響、フィラデルフィア管、モントリオール響、日本では、NHK響、日本フィル、新日本フィル、大阪フィル、京都市響、日本センチュリー響等と共演。指揮者では、ロリン・マゼール、サイモン・ラトル、クルト・マズア、マイケル・ティルソン・トーマス、サー・アンドリュー・デイヴィス、マリス・ヤンソンス、シャルル・デュトワ、エド・デ・ワールト、アラン・ギルバート、エマニュエル・クリヴィヌ、デイヴィッド・ジンマン、ピンカス・スタインバーグ、マレク・ヤノフスキ、ヤン・パスカル・トルトゥリエ、マティアス・バーメルト、レイモンド・レッパード、山田和樹等と共演している。
17歳で名門ロンドン/デッカの専属アーティストとなる。「サン=サーンス:ピアノ協奏曲全集」(シャルル・デュトワ指揮/フィルハーモニア管、ロイヤル・フィル、ロンドン・フィル)、「プーランク:クラヴサンと管弦楽のための田園の奏楽、フランス組曲」(シャルル・デュトワ指揮フランス国立管)、「プーランク:ピアノ作品全集」、「ラヴェル:ピアノ作品全集」、「サティ:ピアノ作品集」等をリリースし、2回のグラモフォン賞、ディスク大賞、エディソン賞等多くの賞を獲得した。エームス・クラシックスからは、「ラヴェル&ガーシュイン:ピアノ協奏曲」、「ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲、ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー」(いずれもベルトラン・ド・ビリー指揮ウィーン放送響)を、オニックス・クラシックスからは「ドビュッシー:ピアノ作品全集」(全5巻)をリリースし、高い評価を獲得している。2017年にトリトーン・レーベルよりリリースした「ショパン&フォーレ:夜想曲集」も好評を得ている。
毎シーズン、ヨーロッパ(ドイツ、オーストリア、スイス、イギリス、フィンランド)だけでなく、アメリカ、ニュージーランド、アジアでも年間 50回以上のフランス音楽のコンサートを行い、特に日本では定期的に指導と演奏を行っている。
パスカル・ロジェは、新進気鋭の若い世代の芸術家への関心から、ジュネーブ・ピアノ・コンクールでは審査委員長を務めたこともある。また、教育にも力を注いでおり、現在はロンドンのトリニティ・ラバン音楽院と王立音楽アカデミーの非常勤講師を務めている。また、フランス、日本、アメリカ、イギリスで定期的にマスタークラスを開催している。