ライジングコンサート Feat.NUA（名古屋芸術大学）

演奏家育成プロジェクト ライジングコンサート Feat. NUA（名古屋芸術大学）開始に当たって

　名古屋芸術大学プロフェッショナルアーティストコースは、将来芸術家、表現者として世界で活躍出来る人材を育てる事を目的とし、2022年度に新設されたコースです。「舞台人」として独り立ちする為の様々な本学のカリキュラムを通して学生は日々学んでおります。それらを踏まえた先に、何よりも大切になってくる事は「生きた経験」です。ステージでの場数こそが、各々の演奏家としてのアイデンティティを確立する上で一番重要な機会となっていくことは、明らかです。
　この度、宗次ホール支配人の野間晴久様にプロフェッショナルアーティストコースの理念に御賛同頂き、学生に寄り添い一緒に考える機会を頂きました事を心より感謝申し上げます。
　自己の探究は勿論のこと、時代の流れの速さ、変化にアンテナを張り続ける事は現代に生きる我々にとって必要不可欠です。 企画から全てを学生自ら作り上げる「ライジングコンサートFeat. NUA」プロジェクト。 学生にとって、これ以上に社会のレスポンスを実感しながらステージに立てる機会はないのではないでしょうか。このプロジェクトは、将来ステージに立つことを志す学生を抱える本学で、我々教員にとっても素晴らしい機会である事は間違いありません。このプロジェクトがこれから先、宗次ホールと連携し「社会と芸術の在り方」を考えていく大切なシリーズとして発展していくことを心から願ってやみません。

名古屋芸術大学 プロフェッショナルアーティストコース 准教授 川田健太郎

　大学卒業後に一般企業に就職すると、多くの場合社内研修を受け、さらに配属先で上司や先輩諸氏の指導を受けながら独り立ちしていきます。しかし、演奏を仕事とする道を選んだ音楽大学の卒業生たちは、オーケストラや教職等に採用されない限り、「自営業者」として自活していかなくてはなりません。そのためには、演奏技術のほかに「企画力」「営業力」「ビジネスマナー」が不可欠です。これらを身に着け、独力で演奏家としての道を切り拓くことができる人は、毎年多くの音大生が卒業していく中にあって、ごくわずかしかいません。そこで宗次ホールでは、ランチタイム名曲コンサートや「クラシック音楽届け隊」等、地元の若手演奏家のコンサートを多数企画してきたノウハウを生かし、「どうしたらお客様に喜んでもらえるコンサートを企画できるか」「演奏機会を得るために何をしなければならないのか」といったことを、若い演奏家と一緒に考えていく場を設けることとしました。さらに、このプロジェクトを応援する企業を募り、演奏家とのマッチングを行い、企業のイベント等で演奏の機会も創出したいと考えています。
　このプロジェクトから、長く活動しお客様に愛される演奏家が育つことを願っております。
宗次ホール総括支配人 野間 晴久

オーボエ：増田 凜子 Rinko Masuda
名古屋芸術大学音楽総合コース2年。
2018年中部日本ソロコンクールにおいて名古屋1位、愛知県2位、本選5位。2021年中部日本ソロコンクールにおいて愛知県1位、本選銀賞。2023年大阪国際コンクールソロ部門ファイナル出場。名古屋芸術大学主催のオーディション合格、室内楽の夕べ出演。また学内選抜のウインドシンフォニー出演。同オーディション合格、室内楽の夕べ出演。2024年、名古屋観光ホテルにてサロンコンサート出演。
2025年ドイツ留学予定。
オーボエを安原太武郎、室内楽を石田正に師事。

フルート：田邉 凜后 Riko Tanabe
名古屋芸術大学音楽総合コース2年。
「刈谷国際音楽コンクール」中学生の部奨励賞。「岐阜国際音楽コンクール」アマチュア高校生の部第1位。第31・32回「日本クラシック音楽コンクール」本選優秀賞、全国大会入選、「日本ジュニア管打楽器コンクール」、「管楽器ソロ・アンサンブルコンテスト in 東海」高校生の部本選入選。「全日本ジュニアクラシック音楽コンクール」高校3年生の部第5位。入賞者披露演奏会に出演。大学1年時室内楽の夕べに出演。
近藤祐加、寺本義明、満丸彬人の各氏に師事。

ピアノ：榊原 未来 Miku Sakakibara
名古屋芸術大学プロフェッショナルアーティストコースに全額特待生として在籍。2023、24年度山田貞夫音楽財団奨学生。第18回ショパンコンクール in Asia 全国大会金賞、アジア大会銀賞。第75、76回全日本学生音楽コンクール名古屋大会入選。第32回ブルクハルト国際音楽コンクール全国大会2位。第10回東京国際ピアノコンクール大学一年生部門2位(最高位)。第6回京都国際音楽コンクール大学生・一般の部銀賞。
川田健太郎、今野尚美、横山幸雄、上原彩子、田村響、の各氏に師事。