おすすめ公演情報 2016年11月 (3) リチャード&ミカ ストルツマン
私はクラリネットの音で世代のギャップを埋めたい
音楽にはその力があると確信しているんだ
グラミー賞を2度も受賞している天才的な奏者でありながらステージでは90度のお辞儀、
常にクラリネットの更なる可能性を模索して
様々なジャンルに挑戦し続けるストルツマンさんは
74歳の今も国際的に活躍し続ける世界的奏者。
そして彼が「自分の価値観を変える程、影響を受けている」と語る、
奥様であり世界的なマリンバ奏者であるミカ・ストルツマンさんとの共演コンサートです!
ストルツマンさんの演奏はそのブレス(息)の凄さが有名ですが、
毎日呼吸法の訓練を欠かさないそう。
思い切り息を吸って、30秒程かけて少しずつ楽器の中に吹きこんでいく
(あくまでも少しずつなので顔は真っ赤になってしまうそう!)
トレーニングを毎日必ず行うそうです。
現在までに70枚を優に超える数のCDをリリースしているストルツマンさんですが、
録音でも生演奏でも、その時々で心が感じるまま、
違った演奏をすることを楽しんでおられる様子。
「誰でも、昨日の自分と今日の自分は全く違う人間だからさ」と。
昨日と同じ演奏にはならないように、
但し昨日より更に良い演奏ができるように。
そうして今でも更なる挑戦を続けています。
私達は皆呼吸をしますし、弦・鍵盤楽器奏者でも歌いながら弾くこともあり、
演奏と呼吸には密接な関係があります。
ですが呼吸が演奏と直接結びつくクラリネットはやはり“より人間的な楽器”だ、
とストルツマンさん。
「聴衆を泣かせても、演奏家は涙を流すべからず」…自分の心を演奏に込めながらも、
音楽を最も情感豊かに表現できるよう、
冷静な思考で呼吸と技術をコントロールしなければならないと仰います。
今回はラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」といったクラシックの名曲から、
チック・コリア「Sea Journey(航海)」、
他にもピアソラや武満徹など色々な側面から彼の演奏を堪能できる多彩なプログラム。
ところでストルツマンさんが武満徹の「カトレーン」を
ボストン響×小澤征爾指揮、カーネギーホールにて初演した時のこぼれ話。
『既にその公演の前にボストンで初演を行っていたし、録音までしていたから、
カーネギー公演も余裕だと思っていたんだよ。
武満徹氏も駆けつけてくれた。
それなのに…何が起こったか、
10分程曲が過ぎたところで、突然、皆がどこを演奏しているか見失ってしまった。
小澤氏もどこを振っているかわからなくなった、
我々もわからなくなった。
地獄だよ。
15秒程だったろうか、皆バラバラ。
楽譜と全く違うことをやって、ボワー…といった変な音がしばらく鳴り響いた。
凍りついたよ。
作曲家と我々演奏家しか気付いていなかったけどね、
とにかく、ひどかった。
終演後、僕達は恥ずかしくて武満氏に会いたくなんてなかった。
合わせる顔がなかったから…
楽屋に訪れた彼はひたすら“私の作品を演奏してくれて、ありがとう…”と言うからさ、
真剣に謝ったんだよ。
そうすると武満氏は“どこで見失ったか、わかったかい?”と。
“もちろん、わかっています”と答えると、
武満氏、何と答えたと思う?
“あんな音楽を私は、書きたいのですよ!”と!!驚いたよ。』
その武満氏の発言を受けて、彼が言いたかったことはきっと、
“クリエーター=作曲者が想像すらしなかったような瞬間を創れ”
ということだったのではないか、
と話すストルツマンさん。
全ての経験を自らの糧にする感性を持つ世界的奏者は、
“まだまだ自分の目標に辿りついていない”と、
走り続けます。
11/19(土) 18:00開演 17:30開場
リチャード&ミカ・ストルツマン
リチャード・ストルツマン(Cl)
ミカ・ストルツマン(マリンバ)
髙藤摩紀(マリンバ/賛助出演)
北村 聡(バンドネオン/賛助出演)
一般4,500円 学生2,700円
[全席指定]
チケットは、宗次ホールチケットセンターまでお電話で♫
☏ 052-265-1718
(営業時間 10:00~18:00 )
チケットぴあ等、各プレイガイドでも好評発売中です。
(チケットぴあ、名鉄ホールチケットセンターはインターネットでのご購入も可能です)。
♫ チケットぴあ :0570-02-9999
♫ 愛知芸術文化センタープレイガイド:052-972-0430
♫ 栄プレチケ92(旧三越(栄)プレイガイド):052-953-0777
♫ 名鉄ホールチケットセンター:052-561-7755
毎日つぶやいています♫
当日券情報など、宗次ホールの「今!」はツイッターで♫
企画担当が宗次ホールの公演を上から下から表から裏から、写真でレポート♫
FACEBOOKはこちら♫
⇒ 宗次ホールfacebook
(宗次ホール まつの)