デニス・パトコヴィチ アコーディオンでゴルトベルク変奏曲を弾く
先ほど終わりたてほやほやの公演です。
シリーズ「バッハの海へ」の第6回目に当たる今日の公演は、
デニス・パトコヴィチさんによるバッハ「ゴルトベルク変奏曲」の演奏会。
しかし単なるバッハの演奏ではなく、
ゴルトベルク変奏曲を構成する30曲の変奏の端々に
フィンランドの現代作曲家、ユッカ・ティエンスーの「合金」という名の14の小品が挟み込まれる
大変個性的な試みです。
バッハとティエンスー、この2人の音楽を合わせて
パトコヴィチさんは「Gold "Mine" Variations」と名づけました。
「私の」と「鉱山」という2つの意味を持つ“Mine”という単語で結びつけ
私の変奏曲であると同時に「金(Gold)」の「鉱脈(Mine)」の変奏曲でもあることを意味し
つまるところ、この2つの作品から新たな「合金」を生み出そうというわけです。
リハーサル中、近づいて撮ってみました。
アコーディオンがさながらオルガンのように響き渡る上
ジャバラに合わせてまるで音とともに風が吹き抜けるようでした。
パトコヴィチさん曰く
「このホールなら極限のピアニシモが出せるね」と。
その通り、本番でもアコーディオンが持つ機能を駆使して
ところどころで聴こえるか聴こえないか、ギリギリの繊細さで演奏していました。
(客席のお客様も緊張を強いられたと思います。。。)
立ち上がると2メートル近くありました。
座っているとそんな風に思えないんですけれども。
最初に演奏されたコラールの譜面。
びっしりと番号が書き込まれていました。
そして楽器、左手側にびっしりと並んだボタン。
終演後舞台でコラールをもう一度弾いているパトコヴィッチさん。
サインも頂きました。ホールを大変気に入っていただけたようです。
客席を背景にして・・・。
(スタッフ/にしの)