6/19 プラハ・グァルネリ・トリオ
「ドヴォルザークのピアノ三重奏曲4曲を一度に演奏してみませんか?」
というオファーをしたところ、
紆余曲折あって「どうしても4曲は長いので3曲で」となった今回の演奏会。
人気の第4番「ドゥムキー」とブラームス張りの第3番は外せない・・・
あとは第1番、第2番どちらに、と言われて迷いなく第2番をお願いしたのですが、
今日マネージャー氏から聞いた話では、
彼ら「第2番をやって欲しいと言われるなんてレアなことだ!」という反応だったみたいです。
第2番は娘の死、第3番は母の死のあとに書かれた作品。
ピアノ三重奏で悼むのはロシア音楽界だけの話ではなかったようです。
それにしても美しいメロディー、湧き上がる土臭いリズム、
それにグァルネリの艶やかな音色と硬軟自在、木の香りがするようなピアノの響き・・・。
完全に楽譜の隅々までもが演奏者3人の手中にあるという音楽。
老舗にしか出せない味がある、ということを深く納得させられた充実のコンサートでした。
アンコールは今回取り上げられなかった第1番のトリオから第3楽章の断片と、ユーモレスク。
チェロのイエリエさんはアンコールを告げるスピーチ用に、
日本語のカンペを譜面台にしのばせていらっしゃいました。
(宗次ホール公式facebook より)